飲酒は大丈夫?AGA薬と肝臓負担

飲酒は大丈夫?AGA薬と肝臓負担

AGA治療薬(フィナステリド、デュタステリド)を服用している、あるいはこれから服用を考えている方にとって、「お酒(アルコール)との付き合い方」は気になる点でしょう。AGA治療薬は肝臓で代謝されるため、同じく肝臓で代謝されるアルコールとの併用は、肝臓への負担を増やしてしまうのではないか、と心配になるのは自然なことです。結論から言うと、AGA治療薬の服用中に「絶対に飲酒してはいけない」というわけではありません。適量であれば、過度に心配する必要はないとされることが多いです。しかし、「飲みすぎ」は避けるべきであり、肝臓への負担を考慮した注意が必要です。アルコールは、摂取されると主に肝臓で分解・代謝されます。この代謝プロセスは肝臓にとって大きな仕事であり、日常的に大量のアルコールを摂取していると、肝臓は常に働き続けている状態になり、疲弊して機能が低下してしまう可能性があります(脂肪肝、アルコール性肝炎、肝硬変など)。AGA治療薬も肝臓で代謝されるため、ここにアルコールによる負荷が加わると、肝臓への負担はさらに増加します。特に、元々肝機能が高くない方や、脂肪肝などを指摘されている方が、AGA治療薬を服用しながら過度な飲酒を続けると、肝機能障害のリスクを高めてしまう可能性があります。また、肝機能が低下すると、薬の代謝が遅れ、薬の血中濃度が必要以上に高くなり、副作用(性機能関連など)が出やすくなる可能性も考えられます。したがって、AGA治療薬を服用中は、「適量」の飲酒を心がけることが非常に重要です。「適量」の目安は、個人差や健康状態によって異なりますが、一般的には、純アルコール量で1日あたり20g程度(ビール中瓶1本、日本酒1合、ワイングラス2杯弱に相当)が良いとされています。また、毎日飲むのではなく、「休肝日」を設けることも、肝臓を休ませるために大切です。もし、日常的にこれ以上の量を飲んでいる方や、健康診断などで肝機能の異常を指摘されたことがある方は、AGA治療薬の服用について、必ず医師に相談してください。医師は、あなたの飲酒習慣や肝機能の状態を考慮し、飲酒に関する具体的なアドバイスや、治療の可否について判断してくれます。AGA治療と上手にお酒と付き合っていくためには、自己管理と医師との相談が鍵となります。