月別アーカイブ: 11月 2019

髪型が原因かも?牽引性脱毛症を疑う

髪型が原因かも?牽引性脱毛症を疑う

いつも同じ髪型、特に髪を強く引っ張るようなスタイルを続けている方は、側頭部の薄毛の原因が「牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)」である可能性を考えてみましょう。これは、物理的な力が長期間にわたって毛根にかかり続けることで起こる脱毛症です。男性型脱毛症(AGA)とは異なり、原因がはっきりしているため、対策も立てやすいのが特徴です。牽引性脱毛症は、文字通り「髪を引っ張ること」が原因です。例えば、毎日きつく結ぶポニーテールやお団子ヘア、編み込み、ドレッドヘアなどは、生え際や結び目の周辺の毛根に常に強い張力がかかります。側頭部は、これらの髪型で特にテンションがかかりやすい部位の一つです。また、いつも同じ位置で髪を分けていると、分け目部分の毛根に負担がかかり、そこだけ薄くなることもあります。ヘアピンを常に同じ場所に使ったり、重いヘアアクセサリーをつけたり、エクステンションを装着したりすることも、原因となる可能性があります。症状としては、髪を引っ張っている部分、例えばこめかみ付近や耳の上などの生え際の髪が細くなったり、抜け毛が増えたり、産毛のようになってしまったりします。進行すると、その部分の毛髪密度が低下し、地肌が透けて見えるようになります。時には、かゆみや痛み、毛穴周りの小さなプツプツ(毛嚢炎)を伴うこともあります。牽引性脱毛症の最大の対策は、原因となっている「髪への物理的な負担を取り除く」ことです。まずは、髪を強く引っ張る髪型をやめ、できるだけ髪を下ろしたり、緩めに結んだりするようにしましょう。結ぶ位置や分け目も、毎日同じにならないように意識的に変えることが大切です。ヘアアクセサリーやエクステンションなども、使用頻度を減らすか、負担の少ないものに変えることを検討しましょう。早期に対策を始めれば、毛根へのダメージが永続的でなければ、多くの場合、時間はかかりますが髪は再び生えてきます。しかし、長期間にわたって強い牽引力がかかり続けると、毛根が回復不能なダメージを受け、髪が生えてこなくなる可能性もあります。もし、髪型が原因と思われる側頭部の薄毛に気づいたら、できるだけ早く原因となる習慣を見直し、髪と頭皮を休ませてあげることが重要です。

髪型でカバー!30代女性向けスタイル

髪型でカバー!30代女性向けスタイル

30代になり、髪のボリュームダウンや分け目の目立ちが気になり始めた…そんな時、髪型を少し工夫するだけで、悩みを上手にカバーし、若々しくおしゃれな印象に見せることができます。薄毛を目立たなくさせるための、30代女性におすすめのヘアスタイルとポイントをご紹介します。まずポイントとなるのが、「トップのボリューム感」です。トップ(頭頂部)にふんわりとしたボリュームがあると、視線が上に集まり、分け目の薄さや全体のボリュームダウンが気になりにくくなります。カットでトップに「レイヤー」を入れるのが効果的です。髪の表面に段差をつけることで、髪に動きが出て軽くなり、根元が立ち上がりやすくなります。重めのワンレングスよりも、動きのあるレイヤースタイルの方が、ボリューム感を演出しやすいでしょう。次に、「ひし形シルエット」を意識することです。トップにボリュームを持たせ、サイド(耳横あたり)にもふんわりとした丸みを持たせ、襟足はすっきりとさせる。このひし形のシルエットは、頭の形をきれいに見せ、小顔効果も期待できる上、トップのボリューム感を強調してくれるため、薄毛カバーにも有効です。ボブやショートボブスタイルで、このシルエットを作りやすいです。「パーマ」をかけるのも非常に効果的です。特に髪が細くぺたんとしやすい方は、トップを中心に緩やかなパーマをかけることで、自然なボリュームと動きを簡単に出すことができます。スタイリングも楽になります。強いカールではなく、あくまでふんわり感を出すためのニュアンスパーマが良いでしょう。根元だけにかける「根元パーマ」なども選択肢です。「前髪」のデザインも重要です。分け目が目立つ場合は、分け目をつけないスタイルや、分け目をぼかすように深めにとったり、ジグザグにしたりするのがおすすめです。前髪を厚めに作る、あるいは斜めに流して動きを出すことで、視線をそらす効果も期待できます。ただし、重すぎる前髪は全体のバランスが悪くなることもあるので注意が必要です。髪の長さは、必ずしも短くする必要はありませんが、一般的に、長すぎる髪は重さでトップが潰れやすくなるため、ミディアム~ショートくらいの長さの方が、ボリューム感を出しやすい傾向があります。

遺伝だけではない?環境要因の影響

遺伝だけではない?環境要因の影響

AGA(男性型脱毛症)の発症に、遺伝が大きく関わっていることは間違いありません。しかし、「遺伝だから仕方ない」と全てを遺伝のせいにしてしまうのは、少し早計かもしれません。なぜなら、AGAの発症や進行のスピードには、遺伝だけでなく、「環境要因」も少なからず影響を与えていると考えられているからです。遺伝的な素因を持っていても、良好な生活習慣を心がけることで進行を遅らせられる可能性もあれば、逆に不健康な生活が薄毛を助長してしまう可能性もあるのです。どのような環境要因がAGAに関係するのでしょうか。まず、「生活習慣の乱れ」全般が挙げられます。「食生活」では、髪の成長に必要なタンパク質、ビタミン、ミネラルが不足すると、髪が弱々しくなる可能性があります。脂っこい食事や糖質の摂りすぎは、皮脂の過剰分泌を招き、頭皮環境を悪化させるかもしれません。「睡眠不足」は、髪の成長を促す成長ホルモンの分泌を妨げ、自律神経のバランスを乱します。「運動不足」は血行不良を招き、頭皮への栄養供給を滞らせる可能性があります。次に、「ストレス」の影響も無視できません。過度なストレスは、自律神経やホルモンバランスを乱し、頭皮の血行を悪化させ、髪の成長サイクルに悪影響を及ぼす可能性があります。「喫煙」も大きなリスク要因です。ニコチンは血管を収縮させ、頭皮への血流を著しく低下させます。また、体内の活性酸素を増やし、細胞の老化を促進します。「頭皮環境の悪化」も関係します。不適切なヘアケアによる乾燥や炎症、皮脂の過剰分泌などは、健やかな髪が育つための土壌を損ないます。これらの環境要因は、AGAの直接的な原因であるDHTの生成や作用を大きく変えるわけではありません。しかし、頭皮環境を悪化させたり、髪の成長に必要な条件を損なったり、体の抵抗力を弱めたりすることで、遺伝的な素因を持つ人がAGAを発症しやすくなったり、症状の進行を早めてしまったりする「引き金」や「増悪因子」となる可能性は十分に考えられます。遺伝は変えられませんが、生活習慣や頭皮ケアといった環境要因は、自分の努力で改善できる部分です。AGAの原因を考える際には、遺伝だけでなく、これらの環境要因にも目を向け、対策を講じることが重要になります。