ＡＧＡ治療において、内服薬と並んで重要な役割を果たすのが「ミノキシジル」を配合した「外用薬（塗り薬）」です。発毛効果が期待できる成分として広く用いられていますが、その費用はどのくらいかかるのでしょうか。ミノキシジル外用薬の価格帯について解説します。ミノキシジル外用薬は、その濃度や販売形態（市販薬か処方薬か）によって価格が異なります。まず、ドラッグストアなどで購入できる「市販薬（第一類医薬品）」についてです。日本では、男性向けにはミノキシジル濃度５％、女性向けには１％の製品が市販されています。これらの市販薬の価格は、製品や販売店によって差がありますが、一般的に１ヶ月分（６０ｍL程度）で５千円から８千円程度が相場となっています。定期購入やまとめ買いなどで割引がある場合もあります。手軽に入手できる反面、薬剤師からの情報提供を受ける必要があり、濃度も限定されます。次に、皮膚科やＡＧＡ専門クリニックで処方される「医療用医薬品」としてのミノキシジル外用薬です。医師の診断に基づき、患者さんの状態に合わせて適切な濃度のものが処方されます。市販薬と同じ５％のものもありますし、クリニックによっては、より高濃度のミノキシジル（例えば１０％や１５％など）を含む独自の製剤を処方している場合もあります。高濃度の製品は、より高い効果が期待される一方で、副作用のリスクも高まる可能性があるため、医師の慎重な判断と管理が必要です。処方されるミノキシジル外用薬の価格は、自由診療となるためクリニックによって大きく異なります。濃度や処方量にもよりますが、月々の費用としては、市販薬と同程度から、高濃度のものになると１万円を超える場合もあります。診察料が別途かかることも考慮に入れる必要があります。ＡＧＡ治療では、内服薬とミノキシジル外用薬を併用することが多いため、その場合は両方の薬剤費がかかることになります。例えば、ジェネリックの内服薬（月５千円程度）と市販のミノキシジル外用薬（月７千円程度）を併用すると、月々の薬剤費だけで１万２千円程度になる計算です。治療を開始する前に、どのタイプのミノキシジルを使用するのか、そして月々の費用はどのくらいになるのかを、医師や薬剤師にしっかりと確認し、無理なく継続できるかを検討することが大切です。